サトウ歯科 デンタルインプラントセンター大阪

<<大掃除&プチ忘年会トップ 第4期グローバルプログラム>>

今月のインプラント関連の最新論文

2019.01.22-Tue

【 佐藤琢也 記 】


デンタルインプラントセンター大阪では毎月、
インプラントと歯周病に関連する最新英論文を翻訳する勉強会が開催されております。


今月はインプラントを学ぶ歯科医師の先生向けに下記の論文を紹介させていただきます。


歯間乳頭部の臨床的付着位置による新しい歯肉退縮の分類 –試験的信頼度研究−
Title :The interproximal clinical attachment level to classify gingival recessions and predict root coverage outcomes: an explorative and reliability study
Author :Cairo F, Nieri M, Cincinelli S, Mervelt J, Pagliaro U                       
Journal:J Clin Periodontol 2011; 38: 661–666


PURPOSE
新しい歯肉退縮の分類を,歯間乳頭部の臨床的アタッチメントレベルに基づく方法によっておこない,その信頼度と,分類による根面被覆の達成度の予測値を検討する.


MATERIALS AND METHODS
頬側の歯肉退縮を有する患者を一人の歯周病専門医(筆頭著者)によって集められ,その退縮の状態を下記のように定義された.
・Recession Type 1 (RT1):
歯間乳頭部の歯肉退縮は認められず,また,歯間乳頭部のセメント−エナメル境を近遠心ともに視覚的に観察することが出来ない.
・Recession Type 2 (RT2):
歯間乳頭部の歯肉退縮が認められるが,これらは頬側歯肉のアタッチメントロスよりも少ない
・Recession Type 3 (RT3):
歯間乳頭部の歯肉退縮が認められ,頬側歯肉のアタッチメントロスよりも大きい
なお,二人の評価者によって,それぞれの歯肉退縮が上記のいずれかの分類に振り分けられ,その信頼度を(筆頭著者がおこなったものとあわせて)級内相関係数(ICC) intraclass correlation coefficientsを用いて評価した.
また,全ての症例の,ベースライン時の頬側歯肉の歯肉退縮値,頬側歯肉のアタッチメントレベル,歯間乳頭部のアタッチメントレベル,術後の歯肉退縮の減少量,そして各治療術式を記録し,後ろ向き研究により,術後6ヶ月後の治療結果を評価した.


RESULTS
25名の患者,(平均43.9 ± 11.7歳),合計116部位の歯肉退縮が観察され,治療された.

・新しい歯肉退縮の分類の検者間の信頼性
⇒非常に高い信頼性,検者間でほぼ完全な一致

・RT1-3における歯肉退縮量と根面被覆の達成度
⇒RT1: 74%にて100%の根面被覆,RT3は0%

DISCUSSION & CONCLUSION
歯間乳頭部のアタッチメントレベルに基づく新しい歯肉退縮の分類は,検者間での再現性に優れ,根面被覆術はさまざまな治療術式が行われたにも関わらず,RT1,RT2,RT3の治療結果は一致し,術後の治療予測に役立つことが示唆された.


POINT OF CRITICISM
Millerの分類に変わり,歯肉退縮がMGJを越えることにこだわらず,歯間乳頭下の歯周組織の状態にのみ,その関連付ける考え方である.治療結果との統計学的関連が認められ,単に経験に基づく「概念」としてのMillerの分類よりエビデンスの質はもちろん向上している.しかし,かえって術式の選択,の参考にはならず,あえてMillerのClass2を排除した根拠には明記していない.また,後ろ向き研究故に,交絡因子も疑われる.

TOPIC OF CONCERN 6,12,13    

Track Back